カ ト リ ッ ク 土 浦 教 会

山田宣明神父からのメッセージ NO.2 (2006.4)
イースター


デパートやショッピングセンターでイースター・エッグが売られています。 クリスマスはキリストの誕生をお祝いする日であることを知っていても、 イースターがキリストの復活をお祝いする祭日であることをご存じない方々が結構おられるのではないかと思います。
イースター・エッグとは、復活祭の卵という意味で、デパートで売られているものは、卵の形をした、主にチョコレートで作られたものです。 教会では復活祭に鶏卵をゆで、殻に色をつけたり、模様を描いたりして配り、復活祭を祝います。 この習慣の起こりは、昔、復活祭前の40日間は犠牲として卵を食べずに過ごしたため、復活祭に卵が贈られたことに由来するそうですが、 現在は、卵がキリストの復活を象徴しているためと説明されます。
ちなみに、クリスマスは、毎年12月25日と決まっておりますが、復活祭を祝う日は、毎年移動します。 復活祭は、昼と夜の時間が同じになる3月21日以後の最初の満月のあとに来る日曜日となっておりますので、毎年同じ日に祝うわけにはいきません。 早くても3月22日、遅くても4月25日以前と言うことになります。 でも、必ず日曜日に祝います。キリストが金曜日に亡くなり、三日目に復活したからです。 祝日が固定されていないことも、イースターが日本で馴染みずらい理由のひとつになっているのかも知れません。
ところで、どうして卵がキリストの復活を象徴しているのでしょうか。 それは、ひよこが卵の殻を破って新しく生まれ出るということからです。 雛が卵を破って殻から解放され、新たに生まれることを、 キリストによって私たちが自己中心から解放されること(殻破り)に見立てられることもあります。 キリストご自身は、それを卵ではなく、一粒の麦にたとえております。 「もし一粒の麦が地に落ちて死ななければ、それは一粒のまま残る。しかし、死ねば、豊かに実を結ぶ。」(ヨハネ12章)
いずれにしましても、私たちの日常生活では死者の復活と言うことは到底考えられないことです。 しかし、それが二千年もの間、全世界の教会で語り継がれ、信じられてきたという事は、大変不思議なことです。
そればかりでなく、聖書は、復活を最も大切な信仰として伝えています。 「もし、キリストが復活しなかったとしたら、私たちの宗教も無意味なものであり、あなた方の信仰も無意味となるでしょう。」(コリント15章)
ですから、一年を通して教会は沢山の祝祭日を祝いますが、復活祭を最も大きな祭日として盛大に祝います。 イースター・エッグを手にしながら、キリストの復活を祝いたいものです。


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